agedbeginner’s diary

プログラミング・IT業界、シングルマザーの経済的自立に関することその他について発信

無料プログラミングスクールでスタートのススメ

教えている内容の多様性

 一般に、無料スクールは、SESへの就職を前提にJavaあるいはCを教えているというイメージが強かったが、調査したところ実は意外にそうでもなく、OS・サーバー・ネットワークといったインフラ系に始まり、Web系の言語やフレームワークを教えているところも多く、有料スクールと遜色がない。

 また、それにとどまらず、ゲーム開発(一覧の22・58番)・人工知能AI(一覧の17・51・52・54・59・64・69番)やVR一覧の63番)・ブロックチェーン一覧の51番)までカリキュラムに入っているところがあるから、今日SESとかいうイメージに全くそぐわないスクールがたくさん出てきていると言える。

 しかしながら、ネット上の多くの無料スクール批判のサイトには、こうした点で配慮しているものはまずない。

対象者を限定するスクールも

 一覧に掲げた33番のスクールは、25歳以下のカルチャークリエイターのみを対象としており、同世代のクリエイター同士の交流やイベント出演なども視野に入れており、有給インターンも用意されているなど、他とは一線を画している。

 また、卒業生インタビューに答えることを条件としているスクールもあれば、そのままスクールを設置した会社に就職することが前提になっているところもある。

 就活対応になっているものは、当然大学生を対象としているが、あまりスクールらしくなく、イベント的にやっているところも多く、プログラミング以外のいろんなことが学べたり企業とのミートアップなども組み込まれている感じだ。

 現在特に注目すべきは、63番と64番のスクールだ。

 いずれも初心者ではなく、一定のプログラミング経験者ないし現役プログラマーを対象としている。

 63番はOJTを含むかなり本格的なVRスクールだ。

 64番は、いわゆるISA契約スタイルであるものの、「世界初の『生活支援型高度専門人材育成機関』」と謳っているとおり、データサイエンティスト向けのコースの学費が無料なだけでなく生活費・食事補助・交通費補助等、様々な生活支援を提供するとしている点で、異彩を放っている。

 ちなみに、2020年2月開講の3ヶ月のコース(ライトニング)では、毎月生活費として5万円、交通費として1万円、食費(昼食代補助)として2万円の合計8万円が支給されると発表された。

学習場所が特異なスクール

 何と言っても、外国に滞在しながら勉強するスクールが挙げられる。

 メジャーなのは、フィリピンのセブ島に行って英語とITを一度に学ぶというタイプ。なぜセブなのかというと、要するに観光地・リゾートだからということなのだろうが、遊んでしまうんではないかという危惧がないではない。

 変わり種としてタイ(バンコク)に滞在するスクールもあるが、ここはノマドフリーランスタイプで就職を前提としていない点も変わっており、クラウドソーシングで実案件をこなすなどの実戦的内容になっているようだ(講座費用は後払いだが、その分以上の金額が稼げるまで「無期限サポート延長」ということになっているそうだ)。

 何れにせよ、海外に無料とか格安で長期間滞在できると思えば、損しにくいという考え方もできるかもしれない。

無料と有料とどっちに行くべきか?

 これまでに日本語で案内されているスクールやラーニングシステムを全て片っ端から集め、270校前後の情報を収集したが、私が受けた印象は、(セルフラーニングシステムを除き)講義形式が比較的多かったり、メンターとの接点が多いようにも思えた。

 そもそも、無料の方が、絶対に就職させなければ成り立たないという事業構造を抱えているため、いい加減な教育をして就職できなくても金だけ取るという「やらずぶったくり」がもともとできないわけだから、手厚くなるのも頷ける。

 そのためか、最後まで継続できるかどうかを面接試験などをして見極めようとしていたり、やる気のない人にはやめてもらうといったいい意味での緊張感がより強く出ているように思える。

 したがって、客先常駐・劣悪労働条件・成長皆無といったいわゆるブラック企業へ一直線という変なスクールさえうまく避ければ、無料スクールの方がはるかに効率がいいし、仮に挫折したとしても傷は浅いという考え方ができるのではないだろうか。

 結局のところ、こういった批評も、どこまで行ってもHPなどから得られる間接的な情報を根拠にしており、実際の教育の内容は行った人にしかわからないのが実情で、このことはもちろん有料スクールとて同じだ。

 両方のスクールに通ったレポートとして、以下を参照されたい。

 

magical-technology.work

 特に、ほとんどのスクールはシラバスまでは開示していないので、同じことを教えているようでもかなり違いがあってもおかしくないから、スクールの選択にあたっては、可能な限り出身者に話を聞くなりして、情報収集することが大切だ。

 そろそろ有料スクールについても集計が終わったので、なんらかの形で発表したい。