プログラミング学校を卒業して思うこと その5
プログラミングスクールのビジネスモデルとは?
私の通っていた「学校」は、昼間コースで10週間約60万円、土日・夜間コースで6ヶ月約80万円だ。
私はその昼間コース10週間に通っていたが、実は10週間ごとに新しい受講生が入ってくるわけではなく、2週間ごとに新しい期の受講生が入ってくる。
通常の学校であれば、学生の期ごとに授業をすることになるが、ここはそうではない。
すでに書いたように、「授業」は基本的に独習なので、いろんな進度、理解度、コースの受講生が入り混じって同じ時間空間を共有していても、なんら問題はない。ネットの繋がる席さえ確保出来れば場所はどこでもいいわけだ。
急成長指向の煽りか?
そういう構造もあってか、「学校」側は、最近拡大路線を押し出してきた関係で大量の志望者が集まってきたようで、突然我々受講生を学校から追い出し、「貸会議室」に押し込めるということを始めた。要するに、ネットが繋がる席さえあれば自習ができ、質問はできるんだから問題ないということであろう。
しかし、こういうご都合主義に対しては、流石に受講生側から強い反発が起きた。
最初の頃は、随分綺麗な貸会議室だったが、途中で予定が変更され、貸会議室はなしになったというアナウンスがあったかと思ったら、また話が変わっていくつかの貸会議室をたらい回しにされただけでなく、その中には小汚いというかかなり古びたところであったり、wifi環境が悪くてまともにネットに繋がらないというところもあったからである。
また、「学校」ではPCを使うための電源コンセントがあらかじめテーブルに組み込んであるが、貸会議室では学校スタッフが延長コードを持ち込んで来たりする有様で、それもひどいのになるとコンセントの配置の関係で電源アダプタが相互に干渉して人数分使えないということもあったし、食事するスペース がなかったりした。
「学校」が積極的に実施している朝夕礼も実施されず、通常はPCでやっている出欠をとることもしなかった。
もはや我慢の限界
受講生側にとって深刻だったのは、最も重要なサービスである「コネクト」がまともに使えなくなったということだ。
すでに書いたように、ここでは前半は、呼べばメンターが席まで来てくれて直接教えてくれるが、後半はネットを通じて1対1の指導を受けることになっており、このネットを通じた指導を「コネクト」と呼んでいる。
このコネクトがまともに繋がらなくなったのだ。
コネクトには、一定の人数のメンターが配置されているわけだが、この人数が増えてきた受講生に見合っておらず、コネクトで質問しようにも30分以上待たないと話ができないという混雑状況になったのだ。
連日このような状況になったので、流石に「学校」側も代表者名で謝罪文を出し、改善を約束したが、現時点でもこの不満が解消しているわけではない。
私自身、1時間待っても繋がらないことが何度かあった。
常識で考えてみれば
このようになった背景には、「学校」側が積極的に広告キャンペーンを打って受講生を大量に入れたことがあるが、キャンペーンを打ったらたくさん来るのは当然であり、それを想定してあらかじめメンター陣のキャパシティを上げておくか入学を制限するのが常識だが、「学校」側は(少なくとも十分には)それをしなかったわけだ。
「学校」側の説明では、「いつでも講師に質問し放題」「すぐに疑問を解消」などとしているが、実態はかけ離れたものになってしまっていた。
はっきり言って、10週間で60万円はかなりの金額であり、この金額を払う所以は、経験あるメンターにいつでもすぐに質問できるということであるわけだから、受講生側の不満にはかなり強いものがあった。